蒼い季節を知っている。

らぶとぅーんのどらまーを愛でる。

夏の始まり、蛹は殻を破る。

「成功するイメージを頭に浮かべて 頑張りましょう」

円陣を組む仲間たちに掛け声を掛けたのは、まぎれもなく、"彼"だった───。





今年の夏、彼に与えられた4人の仲間は、年下で普段は活動ラインの違う4人。そんな仲間に加えられた自担を見て、不安を覚えたあの日からおよそ2ヶ月。彼にとっての夏の幕開けを目の当たりにし、その不安は遥か彼方へと吹き飛ばされた。

いつから君はそんなに大きくなったの。いつから君はそんなに頼もしくなったの。
まだ夏の幕開けをしたばかりだというのに、彼の姿は早くも大きく成長して見えた。夏が終わる頃には、彼はどうなってしまうのと逆に心配になってしまうほどに。

いつもみたいに甘えられる存在はいなかった。いつも対で踊ってる『彼』も、自分を理解してくれて相談に乗ってくれる『彼』も、みんな敵チームだった。
彼にとってその環境がどうだったのか、心情を推し測ることは私たちには容易ではない。
だけど、彼はその環境を存分に楽しんでて───。



「パフォーマンスバトル始まる前、ビビってたじゃん。でもみんな始まったらすげー輝いてたよ」

初戦のパフォーマンス後のMC。彼はチームのメンバーにこう声を掛けた。チームメイトを労う彼は完全に"先輩"で。

別に先輩風を吹かせろとかそういうものを求めたわけじゃない。けれど、やはりJr.歴も上で年上の彼には、どこかチームを支える存在であってほしくて。勿論、みんなで支え合うものなんだけど。彼が本番やパフォーマンス前のVTRでチームメイトを励ましたり、アドバイスしたりする姿を見た瞬間、「あぁ、ちゃんと先輩としてチームを見てるな」って泣きそうになった。先輩として、ちゃんとチームを見る余裕が彼にはあった。

鬼のマイペースで、いつも自由奔放な彼。「萩ちゃん、萩ちゃん」と年上Jr.たちに甘やかされ、どこかふわふわしていた彼。
サマステでの彼は一味違う。「萩ちゃん、萩ちゃん」と年下Jr.たちに慕われ、相変わらずふわふわしつつも頼もしい彼。

私は彼のことを見くびってたのかもしれない。MCでちゃんと喋れるかな、そもそもこのチームに馴染めるのかな、ちゃんと後輩を見れるのかな。そんな心配ばかりしていた。だけど、彼は私の想像を遥かに越えて、先輩でみんなのお兄ちゃんだった。



でも多分彼は先輩だからこうしよう、みたいなのは気負ってないんじゃないかな。先輩、として、じゃなくて、仲間、として接してるだけ。ただただ自然に仲間に声を掛けて、ただただ自然に仲間と触れあう。仲間として、励ましあったり、労を労うのは、当たり前。多分彼はそんな風に思ってるんじゃないかな。当たり前だから特別なことは何もしてない、と彼は思ってるんじゃないかな。やっぱりそういうとこはいい意味でマイペースだから。

ファンカッションの練習中は自分の技術的な部分を駆使してチームメイトに教えていた。
MCではいつもからじゃ考えられないくらい積極的に話した。
歌のパフォーマンス中は敵味方関係なく色んな人に絡みに行った。
多分彼は自然にそれをこなしてるんだけど、私たちにはそれがいつもの彼とはどこか違って見えて、いつもよりたくましく見えて───。



彼は全身全霊でこの夏の現場を楽しんでる。この現場はJr.を一回りも二回りも成長させてくれるのは既に実感していたが、彼は早くも初日にしてその成長っぷりを見せてくれた。
まだ夏は始まったばかりだ。回を重ねるごとにどんどん成長していく彼を見ていけたらいいなと思う。





萩谷くんについても、チーム者についても、書き留めておきたい私の想いは山のようにある。
とりあえずは萩谷くんの急成長についてここに記しておきたい。相変わらずの語彙力の無さで同じような言葉を繰り返し使ってしまったけど、それだけ強く彼の成長を感じた。

夏が終わる頃、君はさらにどんな成長を遂げるのだろう。そんな想いを胸に抱いた、初日公演翌日の夕暮れ。

素敵な夏が続きますように。